トサカグンバイ、2009年2月7日撮影
アセビの葉裏で越冬しているトサカグンバイです。
ここの記述によるとトサカグンバイはアセビとネジキとの間で季節的な寄主転換を行っているとのことで、私のフィールドにはアセビもネジキもたくさんあるので、このトサカグンバイも最も普通に見られるグンバイのひとつです。特に冬季には、アセビの葉裏で越冬しているのが目に付きます。
グンバイは扁平な印象がありますが、案外でこぼこがあって、私のように無駄に寄って、被写界深度の浅い条件で撮るのが好きな者にとってはピントを合わせにくい虫です。
平らな被写体の場合はレンズと被写体を平行に保てないためにピントが合わず、凹凸があればあったで、やはりピントが合わない。要するに下手ということですね。
この写真は珍しくほぼ全体にピントが合いました。全身これステンドグラスといった感じで、きれいです。前胸背の丸い出っ張り(保育社の原色日本昆虫図鑑(下)全改訂新版では嚢状隆起とよばれています) がピンボケになることが多いのです。
横から見るとこんな感じです。結構凹凸があるのが分かると思います。なかでも前胸背の嚢状隆起は目立っています。
アップです。
真正面です。
写真は複数の個体のものが混ざっています。今回は少し写真を大きめに編集してみました。今後はこの大きさにしようかと思っています。
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コメント
トサカグンバイのドアップは感動ものですね!(^_^)v
こんなにハッキリ綺麗に撮る事はできないです。凄い!
投稿: まゆみ | 2009年2月 9日 (月) 11時05分
被写界深度の深いコンデジで撮っているので、比較的簡単に撮れます。
投稿: ハンマー | 2009年2月 9日 (月) 21時27分
グンバイをこれだけ大きく精細に見たのは初めてです。
最新のジェット戦闘機に共通する雰囲気があるのには驚かされました。
下側が平らで、上面の凹凸は空気力学的に意味有りげ。
最新のジェット戦闘機にシルエットが良く似ているのです。
嚢状隆起はさしずめコクピットってところでしょうか。しかも嚢状隆起
の後ろには垂直安定板が付いて、左右下方にはカナードまで装備されい
るようですからロシアのスホーイ35も顔負けです。
特殊な機材でその飛ぶところを観察すれば、そう羽ばたかなくても相当
なスピードで滑空するようなことがありそうな・・・。
ふと、そんな想像をさせられました。
投稿: 歩兵くん | 2009年2月 9日 (月) 22時40分
歩兵くん さん
このような形になにか合理的な理由があるのかどうか、私には分かりません。
空力的な意味があれば面白いですが、ほとんど飛ばない虫ですし、
実際に飛ぶところは見たことがありません。
投稿: ハンマー | 2009年2月10日 (火) 06時38分