
相変わらずネタがないので、以前に撮って、ここへは出していない写真を貼っておき
ます。コバノミツバツツジにとまっていたボロボロのハバチです。触覚が3節で、ミフシハバチ科だということがわかります。

しばらく眺めていると、このハバチが産卵を始めました。
この写真を撮った2009年5月の時点では、私にはこのハバチがミフシハバチ科だろうということしか分かりませんでした。
また、私は知りませんでしたが、ルリチュウレンジ以外にツツジ類に産卵するミフシハバチ科のハバチは知られていなかったそうです。
この写真の、ルリチュウレンジ以外にツツジに寄生するミフシハバチ科のハバチがいるという情報をもとに、専門家がツツジに寄生する、ルリチュウレンジではない幼虫を探索し、採集・飼育して羽化させ、それがホソトゲチュウレンジという種であることをつきとめ
ました。
ホソトゲチュウレンジは成虫は知られていましたが、寄生植物や幼虫は知られていま
せんでした。つまり、この写真がこのハバチの生態解明のきっかけになったということです。
すみません、ちょっと自慢話です。
このハバチには近似種がいて写真での同定は不可能とのことですが、ツツジに産卵し
ていることから、ホソトゲチュウレンジに間違いないと思われます。

産卵中のハチを下から撮っています。産卵管が葉の中に挿入されているのがわかります。このハバチは1箇所に1個の卵しか産みません。
(2009年5月5日、兵庫県加東市、ヤシロの森公園)
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